オンプレミスとクラウドの違いとメリット・デメリットを徹底解説

更新日:2020年05月29日 発注カテゴリ: Webシステム開発
オンプレミスとクラウドの違いとメリット・デメリットを徹底解説

自社のシステムネットワークや環境を構築しようと考えたとき、サーバー選定の選択肢が2つあります。「オンプレミス」「クラウド」どちらがよいのかご存じでしょうか?それぞれのメリット・デメリットを正しく理解して、自社に最適なサーバーを選定・運用を行いましょう。

関連する記事

どちらがいいの?オンプレミスとクラウド

自社のシステムネットワークや環境を構築する際のサーバー選定では、オンプレミスか?クラウドか?と比較されることが多いです。

オンプレミスとクラウドは対照的な運用形態であり、それぞれにメリットとデメリットがあるため、選定の際にはそれぞれの特徴を知る必要があります。

オンプレミスとクラウドの違い

対照的な運用形態のオンプレミスとクラウドの特徴を解説していきます。

オンプレミスとは?

オンプレミスとは、自社でサーバーやソフトウェアなどの情報システムを運用管理する運用形態のことです。

たとえば一軒家があったとして、土地がサーバー、家がソフトウェアだとする場合、オンプレミスは土地も家も所有している状態を指します。

自社のグループ内での業務システム、メールサーバー、Web会議システム、機密や個人の情報システムなど、運用内容はさまざまです。

オンプレミスの特徴

初期コスト

オンプレミスを導入する際、サーバ等の機器やソフトウェアを購入する必要があります。導入を検討する際には初期コストが掛かることを考慮しておきましょう。

利用コスト

稼働していないリソースに対しても、電気代や保守費等の利用コストが発生しますので注意が必要です。

インフラ調達期間

オンプレミスの場合、インフラ調達時間は数週間〜数ヶ月と多くの期間を必要とします。 機器の設置や設定の他、費用に関する処理、作業員の手配などが原因です。

カスタマイズ

オンプレミスは技術的に可能であれば要望に合わせて自由にカスタマイズができます。クラウドよりもカスタマイズ性が高いのが特徴です。

災害対策コスト

オンプレミスは災害対策コストが多くかかります。理由としては、別ロケーションのデータセンターに対してインフラ調達があり、さらに運用も継続的に行うからです。

サーバのスペックアップ・ダウン

オンプレミスでサーバをスペックアップする際、インフラ調達が必要となってしまうので、時間とコストがかかります。

ロケーション変更

ロケーションの変更を行うにも、インフラ調達が必要となるため、時間とコストがかかります。

既存システムとの連携

オンプレミスはカスタマイズ性が高いので、既存システムとも自由度高く連携できます。

障害対応

オンプレミスで障害対応が起こった際、稼働する全システムを自社で復旧対応する必要があります。

クラウドとは?

クラウドとは、自社でサーバーやソフトウェアなどの情報システムを持たなくても、インターネットなどのネットワーク経由でサーバーに接続し、必要なシステムを利用する形態を言います。

土地も家も所有するオンプレミスに対して、クラウドはマンションやアパートなどの部屋を借りて暮らすようなイメージになります。

DropboxやGoogleドライブ、Gmail、Yahoo!メール、Googleカレンダー、チャットワークなどが代表的な利用例で、利用登録をすることですぐに使い始められ、初期費用もかからないので手軽に利用できます。

そのため、ここ数年ではオンプレミスからクラウドに移行する動きがよく見受けられます。

クラウドの特徴

初期コスト

クラウドはオンプレミスと違い、サーバ機器を購入する必要がないため、安易な導入が可能。初期コストを安く抑えられます。

利用コスト

サーバを利用した分だけ、利用料金を支払います。オンプレミスと違い電気代や保守費などの利用コストが掛からないのが特徴です。

インフラ調達期間

支払いの契約が済めばサーバの構築自体はスペック設定含めて、数分から10分前後で完了します。オンプレミスと比べて迅速に導入できます。

カスタマイズ

クラウドはオンプレミスと比べ、カスタマイズ性が低いです。決められたメニューの中からしか選択できません。しかし、後述するIaaS型のクラウドは比較的自由にカスタマイズが可能です。

災害対策コスト

災害対策に別ロケーションに構築しても、稼働していなければ課金されないため、オンプレミスと比べ災害対策コストを抑えられます。

サーバのスペックアップ・ダウン

クラウドはサーバのスペックアップをリソース変更設定で完了するため、すぐに対応できるのが特徴です。ただし、スペックアップによって利用料金単価が高くなるケースがあるので注意が必要です。

ロケーション変更

クラウドはロケーション変更も別ロケーションに同じ環境を同じ手順で作成すだけのため、短時間で調達可能です。

既存システムとの連携

クラウドの場合、既存システムとの連携はVPN接続サービス等、別途閉域ネットワークとの接続サービスがあれば可能です。

障害対応

障害が起こった際、クラウド事業者が提供する部分はクラウド事業者が復旧対応を行います。

オンプレミスのメリット・デメリット

オンプレミスは、カスタマイズの自由度が高く、自社が管理するネットワークのため、セキュリティ面の充実により安心して使えるなどのメリットがあります。

しかし、その反面いくつかのデメリットもあるので、メリットとデメリットから特徴をつかんだ上で、利用の検討をすることが大切です。

ここで、オンプレミスのメリットとデメリットを解説していきます。

メリット1:カスタマイズの自由度が高い

自社の運用内容やシステム用途によって、自由自在にシステムをカスタマイズできるのが、何よりものメリットでしょう。

たとえば、土地も家も所有して自由に家を設計するように、思い通りのカスタマイズが可能です。

メリット2:自社ネットワークでセキュリティレベルが高い

自社のグループ内のネットワーク経由でシステムを運用しているため、外部からの侵入が少なく、運用上で利用している機密保持や個人情報などが漏れにくい環境で安心です。

メリット3:システム処理速度が早い

クラウドのようにインターネットを介してサーバーにアクセスする必要がないため、内部のネットワーク回線の性能が良いほどにシステムの処理速度が速く、業務の効率化につながります。

デメリット1:多額の初期コストがかかる

サーバーやソフトウェア、機器など…すべてを自社で用意する必要があることから、オンプレミスは初期コストがかなりかさみます

ほかにも保守費用やその人件費などのランニングコストもかかるため、長い目で見て計算しておきましょう。

デメリット2:構築までに時間がかかることがある

さまざまなカスタマイズが必要となるため、短期間での構築は難しいです。

数か月かかることもあり、事前に構築期間を見積もっておくことが重要です。スピーディーに進めたい方には向いていないでしょう。

デメリット3:障害が起きたとき、自社で対応しなければならない

当然ですが、ネットワーク障害等、何かトラブルが起きたときには、すべて自社で対応する必要があります。

クラウドのメリット・デメリット

ここ数年で注目を集めているクラウドにはメリットが多いですが、多少のデメリットもあります。

メリットだけではなくデメリットにも目を向けることで、自社のシステム管理ツールとして最適化を判断していくとよいでしょう。

ここで、クラウドのメリットとデメリットを説明していきます。

メリット1:導入時のコストや時間を抑えられる

クラウド事業者が提供する設備を利用して自社のシステムを運用していくため、ゼロからサーバーなどの機器を用意したり、構築したりする必要がありません。

そのため、サーバーやソフトウェアの購入やシステム開発が不要で、導入時のコストや時間を抑えることができます。

メリット2:どこからでもアクセスできる

インターネットなどのネットワークを介してアクセスできるクラウドは、インターネット環境があれば、社内だけではなく外からでもアクセスでき、利便性が高いです。

これまでは、業務に関するメールや資料が外出中に送られてきた場合に、会社に戻らなければ確認ができませんでしたが、クラウド利用で外出先でもすぐに確認できるようになりました。

メリット3:システム障害や災害時のサポートがある

システムの障害や災害の影響でサーバーのアクセスが難しい場合でも、クラウド事業者の対応により、サーバーの普及やデータの復元などのサポートが受けられます。

デメリット1:カスタマイズに制限がある

クラウド事業者が元々用意しているシステムを利用するため、システムの内容を自由にカスタマイズすることができません。

デメリット2:処理速度がネットワーク状態に左右される

そのときのネットワーク状態によって、サーバーへの接続がスムーズにいかずに、処理速度が遅くなることがあります。

デメリット3:継続的にコストがかかる

賃貸で部屋を借りて家賃を払い続けていくのと同じように、クラウド事業者にシステムを借りているため継続的に利用料金を支払っていく必要があります。

オンプレミスとクラウドを6つの観点で比較

オンプレミスとクラウドのそれぞれのメリットとデメリットをもとに、コストや導入スピード、セキュリティ面などの6つの観点で比較していきます。

コスト

オンプレミス×導入や運用を維持していく上でコストがかかります。
クラウド継続的に利用料金がかかりますが、初期費用が安く、導入や運用を維持する上でのコストが低いので結果的には費用を抑えられます。

導入スピード

オンプレミス×自社でシステムの設備を用意したり、構築したりしなければいけないため、本格的な導入までに時間がかかります。
クラウドすでに用意されているシステムを使うため、導入スピードが速いです。

処理速度

オンプレミス自社のグループ内でのネットワークを利用するため、回線のトラブルが少なく、処理速度が速いです。
クラウド×インターネットを介してネットワークに接続するため、インターネット回線の状態によっては、処理速度が落ちるケースがあります。

カスタマイズの自由度

オンプレミス自社でシステムのカスタマイズができるため、かなり自由度が高いです。
クラウド×すでに用意されているカスタマイズ済みのシステムを利用するため、カスタマイズに制限があります。

セキュリティ

オンプレミス自社内のネットワークでのやり取りなので、外部から侵入しにくく、セキュリティ面の安全性が高いです。
クラウド×インターネットでサーバーに接続するため、安全な事業者を選び、セキュリティ対策を徹底する必要があります。

障害対応

オンプレミス×障害やトラブルが起こったときは、全て自社で対応、解決をしなければいけません。
クラウド障害の対応は基本的にクラウド事業者が行なってくれるため、障害によって発生したトラブルのサポートを受けられます。

コストを踏まえれば中小企業はクラウドがオススメ

コスト面で考えると中小企業はクラウドを利用すると良いでしょう。理由は以下の2点が挙げられます。

トータルコストでもクラウドの方が安い

オンプレミスはハードウェアやソフトウェアを買い取る必要があるため、初期費用が高くなります。一方、クラウドシステムは月額課金型の形態で、初期費用を抑えて導入することができます

クラウドは毎月料金を払い続けるので、オンプレミスよりもトータルコストが高くなってしまうように考えられますが、マイクロソフトの中小企業向け試算によると、5年間マイクロソフト社のクラウドを使い続けてもオンプレミスにかかった費用の3割強程度にしかならないと報告されています。

よってコストを低く抑えたいならクラウドシステムがオススメです。

管理業務を考えなくて良いSaaSがオススメ

また管理業務のことを考慮すると管理業務が必要ないSaaSがオススメです。

クラウドが表す意味の範囲はとても広く、現在では利用形態によって部類した「SaaS」「PaaS」「IaaS」と呼ばれることが多いです(以下でそれぞれを簡単に解説します)。

PaaSやIaaSは、開発者向けのサービスでカスタマイズ性が優れていますが、知識やスキルが必要になり、管理業務も自社で行わなければいけません。

その点SaaSは管理業務が不要です。しかし必要な機能が必ずあるわけでなく、カスタマイズ性もPaaSやIaaSと比べると劣ってしまうため、慎重に製品を選定しましょう。

SaaSとは

SaaSとは「Software as a Service」の頭文字をとった略語です。ソフトウェアをパッケージ製品として販売するのではなく、インターネット経由で提供する形態を指します。

PaaSとは

PaaSとは「Platform as a Service」の頭文字を取った略語です。インターネット経由でソフトウェアを提供するSaaSに対して、PaaSではソフトウェアを作る土台となるハードウェアやOS一式を提供します。そのため開発者向けのサービスと言えるでしょう。開発者はPaaS上でソフトウェアの開発ができるのでコストと費用を抑えることができます。

IaaSとは

IaaSは「Infrastructure as a Service」の頭文字を取った略語です。情報システムの稼働に必要なインフラ部分をインターネット上のサービスとして提供する形態を指します。IaaSも開発会社向けのサービスです。

ソフトウェアを提供するSaaSと、開発環境を提供するPaaS、ITインフラを提供するのがIaaSと区分けすることができるでしょう。

オンプレミスとクラウドのハイブリッドも有力

オンプレミスとクラウドをハイブリッド(組み合わせ)した運用方法もあります。ハイブリッドはオンプレミスとクラウドの良いところを取り入れた運用方法です。

大規模組織のネットワークや膨大な顧客数を抱えるネットワークではオンプレミスやクラウドの利用は現実的ではありません。組織の拡充に伴い日本全国や海外に拠点が点在する場合や利用顧客数が膨大な場合には、ハイブリッド型の利用を検討しましょう。

オンプレミスからクラウドに移行する方法

オンプレミスからクラウドに移行する方法として以下で解説する3つの方法が挙げられます。

オンプレミスのシステムをそのままの状態でクラウド移行する方法

オンプレミスのシステムをそのままの状態でクラウドに移す場合、はじめにオンプレミスのサーバーを仮想化します。仮想化とは1台の物理的なサーバー上で、複数のサーバーを運用する技術です。仮想化することによりオンプレミスのシステムをクラウドで利用することができます。

ファイルサーバーを移行する方法

クラウド上のファイルサーバーをそのまま使う場合、オンプレミスのデータのみをクラウド上のファイルサーバーにコピーします。3つの方法の中で、最も簡単にオンプレミスからクラウドに移行することができます。

業務アプリケーションをクラウドへ移行する方法

業務アプリケーションをクラウドへ移行する方法もあります。まずクラウド上にアプリケーションを再構築し、その後データをクラウド上にコピーする方法です。

オンプレミスからクラウドに移行する際の注意点

既存システムの要件がクラウドに合っているか

既存システムの要件がクラウドに合っているか確認しましょう。オンプレミスからシステムをそのままクラウドに移行する場合、クラウドシステムでは対応できない機能があったり、連携していたシステムがクラウドに移行した途端使えなくなってしまうといったケースが考えられます。必ず移行前に要件を洗い出しをしましょう

また、段階的に移行することでトラブルを発見しやすく迅速な対応か可能です。

局所的にシステムをクラウド移行する際のリスク

社内で利用していたオンプレミスを事業部門毎に個別でクラウド化してしまうと思わぬトラブルに繋がることがあります。

たとえば導入スピードを優先して局所的にクラウド化をすると、部門やチーム間の連携を妨げることになりかねません。局所的なクラウド化は、孤立したシステムの管理が行き届かなくなり、結果として会社のセキュリティレベルを下げてしまいます。

このように無計画にシステムをクラウド化してしまうと、後々大変な目にあうので、既存のオンプレミスのシステムをクラウド化する場合、計画的かつ全社的に移行することが大切です

まとめ

今回はオンプレミスとクラウドそれぞれの特徴やメリット・デメリットを解説し、両者を比較。合わせてクラウド移行やハイブリッドの運用を解説しました。無計画にシステムの導入や移行をしてしまうと大きなトラブルに繋がってしまいます。システムの特徴や強みを理解して、自社の課題を解決できる最適なシステムを選定することが大切です

オンプレミスとクラウドのどちらを導入すれば良いか悩んでいる方や、システム移行を検討している方は、自力で解決する前にシステム会社に相談することをオススメします

どのシステム会社にが相談すれば良いかわからないという場合は、比較ビズまでお問い合わせ頂くことで、無料で提案や見積もりを貰うことができるので、お気軽にお問い合わせください。

Webシステム開発を一括見積もりで発注先を楽に探す

Webシステム開発の案件一覧

Webシステム開発のお見積り案件の一覧です。このような案件に対応したい場合は「資料請求フォーム」よりお問い合わせください。

比較ビズへ掲載しませんか?

カテゴリ一覧

人気記事

Webシステム開発の最新記事

一括見積もりで発注業務がラクラク!

  • 無料一括見積もりで募集開始
  • 複数の業者・専門家から提案が入る
  • ピッタリの一社を見つけよう

不透明な見積もりを可視化できる「比較ビズ」

比較ビズは「お仕事を依頼したい人と受けたい人を繋ぐ」ビジネスマッチングサービスです。
日本最大級の掲載企業・発注会員数を誇り、今年で運営15年目となります。
比較ビズでは失敗できない発注業務を全力で支援します。

日々の営業活動で
こんなお悩みはありませんか?

営業活動でよくある悩み

そのお悩み比較ビズが解決します!

詳しくはこちら
お電話での見積もりはこちら