インバウンドマーケティングの5つのメリット!向いている企業や事例を解説

株式会社E-team
監修者
株式会社E-team 代表取締役 江口 弘起
最終更新日:2023年12月25日
インバウンドマーケティングの5つのメリット!向いている企業や事例を解説
この記事で解決できるお悩み
  • インバウンドマーケティングのメリットとは?
  • インバウンドマーケティングが向いている企業の特徴は?
  • インバウンドマーケティングの成功事例は?

インバウンドマーケティングに関心がある方、必見です。この記事ではインバウンドマーケティングのメリットや向いている企業の特徴を解説します。最後まで読めば、顧客から商品にアプローチしてくる仕組みがわかるでしょう。

インバウントマーケティングは導入コストが低く効果が高い手法です。システムが1度確立すれば自然な購買が生まれるため、スモールビジネスにも売上向上のチャンスがあります。集客でお悩みの方はぜひ参考にしてください。

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インバウンドマーケティングとは

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「インバウンドマーケティング」とは自社の商品に関する情報を発信し、顧客に興味を持たせる集客手法を指します。ランダムな潜在顧客に対して宣伝するのではなく、見込み客が能動的に情報にアクセスする仕組みです。

インバウンドマーケティングが注目される理由の1つに、顧客が「押し付け型マーケティング」に疲弊している点が挙げられます。

インバウンドとアウトバウンドの違い

インバウンドマーケティングとアウトバウンドマーケティングでは顧客獲得方法が異なります。

顧客獲得方法
インバウンドマーケティング・顧客用ウェブサイト作成
・SNSを運用
アウトバウンドマーケティング・テレマーケティング
・ダイレクトメール
・テレビCM

インバウンドマーケティングは発信を閲覧した消費者から問い合わせを受け、顧客化につなげます。顧客からの自発的なアプローチを待つため、商材への興味や関心を高める特徴があります。

アウトバウンドマーケティングでは、企業主導で顧客に情報を伝える点が特徴です。ターゲットを広く持ち、興味を持った人から連絡を受け、顧客化します。

インバウンドマーケティングの4段階プロセス

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インバウンドマーケティングのプロセスは、大きく分けて4段階あります。

  1. ATTRACT:ターゲットの誘導
  2. CONVERT:見込み顧客へと育成
  3. CLOSE:商談・成約
  4. DELIGHT:顧客満足

1. ATTRACT:ターゲットの誘導

はじめにターゲットを誘導します。コンテンツが用意されていても、顧客が自発的に到達しなければ内容が露出することはありません。

ターゲットを誘導するためには、興味深い情報を発信し続ける必要があります。具体的には、SNSで生産過程や開発秘話などの裏側を紹介する例が挙げられます。なるべく多くの顧客が到達できるよう、豊富なコンテンツを持つことが大切です。

2. CONVERT:見込み顧客へと育成

コンテンツに到達した顧客を、見込み顧客に育成します。コンテンツを閲覧した顧客は、必ずしも購入や成約に至るとは限りません。

たとえば商品の特異性やオリジナリティに魅力を感じる顧客は、他社との違いを表現するコンテンツにより関心が高まる傾向にあります。魅力的なコンテンツを用意することで、見込み客の育成につながります。

3. CLOSE:商談・成約

見込み顧客と商談・成約のフェーズに進みます。スムーズな成約のためには、コンテンツから購買や契約までの道筋を整えることが大切です。

コンテンツが充実していても、成約まで顧客を誘導する仕組みが整っていなければ、マーケティング効果がありません。公式サイトや購入ページへの誘導を設けると、関心を抱いた顧客は円滑に成約へたどりつけるでしょう。

4. DELIGHT:顧客満足

成約が完了してからは、顧客満足を意識しましょう。インバウンドマーケティングでは、ブランド構築が重要であるためです。顧客満足度が高いと、リピーター確保にもつながります。

アフターケアやサポートを含めた全体的な対応により、高い顧客満足度が実現可能です。終始好印象で対応が完了すると、口コミ投稿や周囲への紹介など新たな顧客獲得へのチャンスもできます。

インバウンドマーケティングの5つのメリット

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インバウンドマーケティングの主なメリットは、次の5つです。

  1. 顧客との関係が近づく
  2. 費用対効果が高い
  3. データ解析ができる
  4. コンテンツを自社で維持できる
  5. 導入コストが低い

メリット1. 顧客との関係が近づく

インバウンドマーケティングを通じて、顧客との関係が近づく点がメリットです。顧客が興味を持つコンテンツを発信することで接点を持ちやすくなり、顧客が企業や商品に関する知識を身に付けられます。

インバウンドマーケティングでは自らコンテンツにたどり着いた顧客をターゲットにするため、狭く濃い関係を構築できます。企業や商品のファンを育成するコンテンツを作ると、リピート顧客確保の効果があります。

メリット2. 費用対効果が高い

インバウンドマーケティングのメリットは、費用対効果が高い点です。コンテンツの作成にかかる費用は比較的小さく、顧客の目に入れば大きな宣伝になります。

たとえば、公式SNSの運用により商品やサービスの魅力を発信することが挙げられます。SNSアカウントの運用は大きな費用をかけずに始めることができ、フォロワーが増えるほど大きな宣伝効果を得ることが可能です。

アウトバウンドマーケティングと併用することで、相乗効果も得られるでしょう。インバウンドマーケティングの最初の呼び込みの難しさを、アウトバウンドマーケティングが補うためです。

メリット3. データ解析ができる

インバウンドマーケティングは、データ解析ができるメリットがあります。ウェブサイトやSNSを利用するなかでデータの収集・可視化ができるためです。データをもとに顧客の属性や人気のコンテンツを分析できます。

顧客からの反応を直接得られる点は、インバウンドマーケティングの強みです。人気のコンテンツを強化することで、集客力が向上するだけではなく商品開発の参考にもなります。

メリット4. コンテンツを自社で維持できる

インバウンドマーケティングでは、作成したコンテンツを自社で維持できる点がメリットです。1度作成したコンテンツは削除しない限り、長期的に効果を発揮するためです。

テレビCMやウェブCMでは、契約期間を過ぎると放映が中止されます。インバウンドマーケティングのコンテンツは効果を生み続けるため、継続的な宣伝に最適です。

メリット5. 導入コストが低い

インバウンドマーケティングは導入コストが低いメリットがあります。コンテンツを自社で内製すると費用がかからないためです。一般的にブログ執筆や動画作成は、社内の従業員が担当します。

SNSでコンテンツを発信する場合、導入費用はほとんどかかりません。ウェブサイト制作は外注した場合、種類やクオリティに応じて10万円以上かかるケースがあります。いずれも長期的に使用することで、大きな負担ではないでしょう。

インバウンドマーケティングの2つのデメリット

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インバウンドマーケティングのデメリットは、次の2つです。

  1. 成果が出るまで時間がかかる
  2. 成果の数値化が難しい

デメリット1. 成果が出るまで時間がかかる

インバウンドマーケティングは、定着して成果につながるまで時間がかかる点がデメリットです。ターゲットの誘導や見込み顧客への育成などのステップを踏む必要があるためです。一般的に成果が出るまで少なくとも半年以上、長くて2〜3年かかると想定されます。

顧客をコンテンツに誘導するためには、口コミやシェアなどさまざまな手法を駆使する必要があります。低コストな分、成果が得られるまで気長に待つ姿勢が大切です。

デメリット2. 成果の数値化が難しい

インバウンドマーケティングは、成果を具体的な数値で表しにくいデメリットがあります。成果が出るまで時間がかかり、費用対効果の数値を正確に算出できないためです。

成果が出始めたとしても、何カ月前に実施した施策が要因なのか明確ではありません。長い目で見てゆるやかに成果が出るイメージで、インバウンドマーケティングに取り組む必要があります。

インバウンドマーケティングが向いている企業の特徴

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インバウンドマーケティングが向いている企業の特徴は、次のとおりです。

  1. 顧客の購入までの検討が長い
  2. ユニークな商材を扱っている

特徴1. 顧客の購入までの検討が長い

インバウンドマーケティングが向いている企業は、顧客が購入に至るまでの検討期間が長いケースです。顧客が商品を長期間かけて吟味したうえで購入するタイプのビジネスでは、ファン化を目的としたコンテンツが有効であるためです。

インバウンドマーケティングではアップロードされたコンテンツを消費者がいつでも閲覧できます。高額商品はとくに消費者が慎重に購入を検討する傾向があり、商品の魅力を時間をかけて伝える形態が適しています。

特徴2. ユニークな商材を扱っている

インバウンドマーケティングはユニークな商材を扱う企業に適しています。コンテンツに到達するユーザーは競合他社にも関心を示すと想定され、比較される可能性が高いためです。

ユニークな商品やサービスを取り扱っている企業は、コンテンツをとおして消費者にインパクトを与えられます。コンテンツの閲覧者が心惹かれる紹介ができれば、成約につながる可能性が高まります。

インバウンドマーケティングの成功事例3選

インバウンドマーケティングの成功事例を3つ紹介します。

  • バズ部
  • LISKUL
  • 北欧、暮らしの道具店

成功事例1. バズ部

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コンテンツマーケティング関連情報を発信するウェブメディア「バズ部」は、ウェブサイトコンテンツで成功した例です。コンテンツマーケティングに関するウェブ検索では多くの記事が上位表示されており、集客に成功しています。

ウェブサイトは、幅広い内容を細かく作り込まれたコンテンツが特徴です。コンテンツマーケティングに関心を寄せるターゲットをウェブサイトに呼び込み、成約につなげています。

成功事例2. LISKUL

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LISKUL」は、企業マーケティングのノウハウを企業向けに発信して顧客獲得につなげています。LISKULは、ソウルドアウト株式会社が運営するオウンドメディアです。

発信内容が充実しており、マーケティングに関する資料も豊富です。資料ダウンロードを促し、企業マーケティングコンサル契約に誘導します。

成功事例3. 北欧、暮らしの道具店

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北欧、暮らしの道具店」は、継続的な発信によりビジネスが成長したインバウンドマーケティングの例です。「北欧、暮らしの道具店」は北欧雑貨ECサイトで、コンテンツ発信により個人サイトから国内有数のサイトに成長しました。

コンテンツは商品の紹介が中心ですが、スタッフの人柄が感じられるような個人的なテーマもしばしば含まれます。温かみのあるコンテンツが、北欧家具に関心を寄せる層にマッチした好例です。

インバウンドマーケティングを成功させる3つのコツ

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インバウンドマーケティングを成功させるコツは、次の3つです。

  1. 他社との差別化を意識する
  2. 商品・サービスを理解してもらう
  3. 専門家に相談する

コツ1. 他社との差別化を意識する

インバウンドマーケティングでは、他社との差別化が大切です。コンテンツが競合と似通っていると、顧客の関心を引けないためです。

商品やサービスを紹介する際は、発信方法や表現方法にこだわりましょう。競合他社にはない魅力を伝えられれば、顧客を効率的に取り込めます。商品の差別化が難しくても、コンテンツのアプローチを工夫するとユニークな発信が可能です。

コツ2. 商品・サービスを理解してもらう

インバウンドマーケティングを成功させるためには、商品やサービスの理解を促すことが大切です。コンテンツはただ面白ければいいわけではなく、商品やサービスの魅力を伝え、成約につながる内容が求められるためです。

顧客の視点に立ち、商品に興味を持って購入したいと感じさせるコンテンツを心がけましょう。

コツ3. 専門家に相談する

インバウンドマーケティングは、専門家への相談がおすすめです。インバウンドマーケティングは成果が出るまで時間がかかるうえ、方向性を誤ると成果が得られにくいためです。

効果的なインバウンドマーケティングを実現するためには、SEO対策やSNS運用の専門知識を身に付ける必要があります。ゼロから自社で始めると難易度が高く、コンテンツを作成しても閲覧されない状態が続くリスクがあります。

専門家への相談は、複数社への見積もりを取り、条件を比較することが大切です。見積もり連絡の手間を省くためには、一括見積もりサービスを利用しましょう。

まとめ

インバウンドマーケティングは、低コストで顧客と関係を築けるメリットの大きなマーケティング手法です。専門知識が必要な側面があるため、必要に応じて、専門業者への外注を検討しましょう。

専門業者を探す際には、一括見積もり請求できる比較ビズがおすすめです。複数社への見積もりを効率的に取得でき、条件を比較して最適な依頼先が見つかります。コンサル会社をお探しの方は、ぜひ比較ビズをご利用ください。

監修者のコメント
株式会社E-team
代表取締役 江口 弘起

2006年に博報堂系デジタル広告会社に入社、総合広告会社のデジタルプランナーに従事。2012年にフリーランスとして独立する傍ら、複数のITスタートアップの取締役を務め、事業組織開発・企業ブランディング・マーケティング等の事業推進に関わる一切を担う。2020年に株式会社E-teamを設立。代表取締役兼UXプロデューサーとして、主に民間企業のマーケティングDXとSDGs導入を支援。SDGs地方創生公認ファシリテーター。

インバウンドマーケティングは、情報過多の時代に機会損失を防ぐようあらゆる企業が取り組むべき施策です。ホームページはSEO対策をしっかりと行い、上位表示を狙ったキーワードで記事コンテンツを更新していったり、SNS投稿で見込み客にメッセージを継続的に届ける、またホワイトペーパーなどをダウンロードしてくれたお客様には継続的にメルマガを送るといった、一見地味で即効性の低い作業が中長期的なマーケティング資産となり、蓄積されていきます。

一方、方法を間違えるといつまでも成果が出ない事態に陥りやすく、きちんと初期にロードマップとアクションプラン、KPIを策定し、継続的に振り返りながら方向修正していくことが大切です。

また一方では、TVCM/ダイレクトメール/YouTube動画/バナー広告などのアウトバウンドマーケティングは即効性が高く、費用対効果が分かりやすいため広告宣伝の担当者様からすると手間なく実施できる施策でもあります。

大事なのは、インバウンドマーケティングとアウトバウンドマーケティングどちらかのみ取り組むのではなく、「相乗効果が出るようにインバウンドマーケティングとアウトバウンドマーケティングを設計すること」です。

例えば、Aという商品を売りたい時、アウトバウンドマーケティングで大々的にYouTube動画広告を出稿し、Aの認知と拡大させると同時にに、Webで「A」が検索された場合に受け皿となる商品詳細ページや体験記事といったインバウンドマーケティングのコンテンツが用意された状態を作っておくことです。

大々的に広告を投下しても、受け皿が穴だらけでは大事な見込み客を取り逃がしてしまいます。きちんとインバウントとアウトバウンドの効果を最大化できるよう準備しておくことが必要です。自社でノウハウやリソースが足りない場合は外注もひとつの手段です。
比較ビズ編集部
執筆者

比較ビズ編集部では、BtoB向けに様々な業種の発注に役立つ情報を発信。「発注先の選び方を知りたい」「外注する際の費用相場を知りたい」といった疑問を編集部のメンバーが分かりやすく解説しています。

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